指名第三号は明日の函館5レースでデビュー予定のナイトインブラック。
ローエングリン産駒はロゴタイプしか実績がなく、ロゴタイプの母ステレオタイプの仔もロゴタイプ以外はさっぱりです。ロゴタイプが朝日フューチュリティステークスを制したのが2012年12月のこと、ステレオタイプにロゴタイプ以来となるローエングリンを付けたのが2012年の春でした。2013年4月14日に兄ロゴタイプが皐月賞を制し、ステレオタイプの2013が生まれたのが2週間後の4月27日のことです。
ロゴタイプが函館の新馬戦でデビュー勝ちしたのが2012年6月24日、3年後の明日、ナイトインブラック(暗闇の騎士)と名付けられたステレオタイプの2013がデビューを迎えることとなりました。
この血統のキーを握るのがステレオタイプの母スターバレリーナにあるのは疑う余地もないところでしょう。93年夏~秋に3連勝してローズステークスを制し、まだ3歳限定だったエリザベス女王杯で一番人気になりました。ここは9着と敗れて以降も重賞に勝つことはできませんでしたが、まだ2000mだった高松宮杯2着、1400mのセントウルステークスも2着と、短中距離で鋭い切れ味を発揮しました。
スターバレリーナの父リズンスターはセクレタリアトの産駒なので父系の3代目はボールドルーラー、母系の3代目はワットアプレジャーなので4代目がボールドルーラー、すなわち、スターバレリーナはボールドルーラーの奇跡の血量18.75%を持ちます。
ステレオタイプの産駒で走らなかったロゴマーク(父チチカステナンゴ)とデルマフクムスメ(父シンボリクリスエス)は奇跡の血量を持ちませんが、ステレオタイプにローエングリンを付けるとヘイローの奇跡の血量18.75%を持つこととなります。2010年産ロゴタイプに続いてローエングリンの産駒となった2013年産ナイトインブラック、今年兄たちと同様社台サラブレッドクラブから募集された牝駒ステレオタイプの2014もローエングリンが父となります。
スターバレリーナから発展した異端の血統も、スターバレリーナ同様、「奇跡の血量」がキーとなっているのです。