2016年8月14日日曜日

ケイキロク


 昨日の小倉5レースの本命タマモサザンクロスの祖母はタマモコトブキ、新潟5レース本命のラッキーアドバンスの母系四代目はタマモコトブキと、共に1980年牝馬クラシックロードで大活躍したタマモコトブキからの系統でした。

 1980年桜花賞は快足ハギノトップレディが華麗に逃切りタマモコトブキは2着、このレースで武邦彦が騎乗したケイキロクは7着に敗れました。武邦彦はオークスではケイシャープに騎乗し、岡部に乗り替わったケイキロクが10番人気の低評価を覆して快勝しました。


 当時は、トウショウボーイのように馬主の意向を優先して池上昌弘から福永洋一、更に武邦彦と騎手を変えていくのはむしろ異例で、人間関係が重視されて先約を尊重するのが主流でした。武邦彦が1976年の有馬記念でトウショウボーイに騎乗した時も、福永洋一はエリモジョージ騎乗の先約があったためトウショウボーイに騎乗できなかったとも言われています。


 ケイキロクとケイシャープは共に浅見国一厩舎の所属で千葉県の東牧場生産馬、馬主はケイキロクが内田敦子名義でケイシャープは内田恵司名義なので同一と見てよい。武邦彦は、桜花賞には出走していないケイシャープのオークスでの騎乗の先約があったのか、勝てる可能性が高いと見てケイシャープを選択したのか、今になっては分かりません。騎乗馬がいなかった岡部にケイキロクの騎乗依頼がきて岡部が応諾した経緯があります。


 血統表にタマモコトブキの名前を見つけて、そんなことを思い出したのがタマモサザンクロスとラッキーアドバンスを本命とした理由です。


 ケイキロク号は長寿記録に迫る34歳まで長生きして、2011年5月に亡くなっています。