2年間癌と闘っていた85歳の伯父が今日亡くなりました。
先日見舞いに行った時、肺炎を併発して意識は朦朧としていましたが、私に気が付くといきなり「勝ったか!」と叫んだのです。
私が競走馬の名前を初めて聞いたのは幼いころ伯父と従弟が「ミノル」について話していた時のことです。ミノルは1969年のダービー2着ですから小学校高学年の時ですね。
「勝ったか!」とは、伯父が好きだったラグビーのことか、晩年ハマっていた株のことか、野球のことか、多分二人の共通項だった「競馬」のことだったと思います。従弟にこの話をした時も、「競馬か!」と喝破していましたね。
思い当たる節は、ハイセイコーが出走した1973年のNHK杯です。この日の東京競馬場には中央競馬史上最多の16万9174人が押し寄せ、真に「国民的行事」でした。まだ競馬はやっていませんでしたが、「少年サンデー」の表紙を飾ったハイセイコーのことはもちろん知っていました。伯父のマンションに行って一緒に見ていましたが、内に包まれて来るはずのないところからハイセイコーが抜け出すと「勝った~」と大騒ぎしました。伯父は大勝負していたようです。混濁する記憶の中で、この時のことが頭をよぎって「勝ったか!」と叫んだのだと思います。
伯父さん、当ブログは死ぬまで勝負を続けますよ。果たしてどこまで「勝ったか!」に応えられるかは分かりませんが、死ぬまで勝負を続けます!